ケータイ小説では、少しくらい物語が破綻していても、文章がつたなくても、それもひとつの味として評価してもらえます。重厚な文学作品と違って、読者はもっと身近さを作品に望みます。むしろ「読者を感情移入」させることこそ、ケータイ小説に必要なものなのです。

そこで一番大切なのが、いかに魅力的な登場人物を書けるかということ。ケータイ小説の多くの作品では、作者と主人公の名前が同じだったり、作者自身の経験が話しの中から読み取れるものが非常に多いです。主人公は作者自身の分身で、つねに悩んだり、傷ついたり、将来に不安を抱いたり、誰かをせつないくらい愛したりしています。いわば等身大の人物だからこそ、同世代の読者に受け入れられやすいのです。

ちょっと考えてみてください。たとえば、なんでも完璧にこなすヒーローに、あなたは感情移入できますか?絶世の美女で男にモテモテ、同性にも愛されるヒロインを、自分に重ね合わせて読めますか? 私は無理です。

ケータイ小説では、ともに悩み、苦しみ、喜び、一緒に泣いてくれる友達のような登場人物が愛されます。それは人気作を読んでみれば一目瞭然。主人公は、あけすけで、ときには過激なほどに自分の心情を、どの作品でも語っています。これこそが、作品の魅力の大きな部分を占めているわけです。

登場人物を設定するにあたっては、このことを頭に入れておきましょう。自分のことだけでなくて、友達や恋人、家族など、周囲の人をさりげなく観察してみるのも手。その人の長所や短所、好きな部分、苦手な部分を考えてみましょう。いろいろな要素が交じり合って、人間は成り立っています。このように、自分や他人を深く理解しようとすることで、薄っぺらでない、人間味のある人物が描けるようになるはずです。

わかっていても、これがなかなかむずかしいんですけどね(笑)。私もがんばります!!



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